頭皮が肌荒れする原因とケアの仕方|一番大事なのはシャンプー選び
どうしても治らない、ガサガサで汚い頭皮・・どうしてこんな風になったの?
あるタイミングをきっかけに、頭皮が肌荒れを起こしてしまう。
たまにならわかるけれど、髪を洗ったりするたびに荒れてしまってウンザリ。
気にしないようにしても、どうしても触ってしまいませんか。
●シャンプーをするたびに、頭がかゆくなる。
●指で触ったところから、ポロポロ頭皮がはがれてくる。
●頭皮がガサガサで、乾いている。
●抜け毛も目立つようになってきた。
●よく見たら、頭皮に赤みがある。ニキビのようなものも。
ずっとそのことばかり気になって、気持ちが落ち着かなくなりませんか?
あと、男性からの視線も妙に気になったり。神経質になっているかもしれません。
「どうして、頭皮がこんなに荒れてしまうの?」
「どういうケアの仕方があるの?」
それぞれについて、お答えしていきたいと思います。
頭皮が肌荒れする原因
何が悪くて、頭皮がこんなに荒れてしまうのだろう。
考えられるいくつかの原因を、お話ししていきたいと思います。
※アトピー持ちの方は、頭皮が炎症をおこして荒れやすくなります。
※アトピーの症状を落ち着ける、頭皮をいたわるシャンプーが効果的です。
アトピー持ちの方だと、ピンとくるかもしれません。
お肌のバリア機能が弱いので、外部からの刺激に敏感に反応しやすくなっているのです。
外部からの刺激とは「紫外線・ホコリ・ダニ・ウイルス・帽子などの接触・シャンプーなどの刺激」が考えられます。
通常でしたら、外部からの刺激があっても、肌バリアがブロックしてくれるのでダメージは受けません。
ところが、「加齢による衰え」「ストレス」「乾燥」「外部刺激」の4つが原因となり、肌バリアが弱くなります。
〜参考:肌バリアとは?〜
人間の皮膚には、「角質層」と呼ばれる水分保持をしている場所があります。
「角質層」そのものが、肌バリアと呼ばれています。
皮膚の表面から分泌される皮脂と合わせて、角質層が外部からの異物の侵入を防いでいるのです。
人間の肌は、25才前後をピークに、肌が衰えてくると言われています(お肌の曲がり角)
頭皮も同じ皮膚なので、顔や全身同様に衰えが来ます。
肌バリアの低下だったり、乾燥しやすくなることもそうです。
こうして、年々外部からの刺激にもろくなってくるのです。
30才、もしくは40才など一定の年齢を境に、「急にシャンプーが合わなくなる」「すぐ頭皮が乾く」などの症状が現れることがあります。
「ストレスがたまると、お肌に良くない」という話は、有名ですよね。
仕事や子育てなどでイライラすることが多いと、顔から吹き出物がモロに増えてしまったり。
そういう経験をされた方も、いるかもしれません。
ストレスは頭皮にも影響します。ストレスの何がいけないのかというと、自律神経が乱れることがダメなのです。
自律神経とは、わたしたちの日常をコントロールしている神経です。
体を興奮させる神経(交感神経)と、体を落ち着かせる神経(副交感神経)が働きます。
車のアクセルとブレーキのように、両者がほどよいバランスでかみあっています。
ところがストレスがたまると、常に交感神経が働くことになります。
そうなると、体の免疫機能がバランスをとれなくなり、弱くなってしまうのです。
その結果、肌バリアという「肌の抵抗力」も弱くなり荒れやすくなるのです。
ストレスがたまると風邪を引きやすくなるのも、こうした免疫機能がしっかり働かなくなるから。
皮膚が乾燥すると、肌バリアが弱くなります。
なぜなら、肌バリアは「角質層」という層からできているからです。
角質層はもともと、水分を蓄える部分でもあります。
スキンケアでも、角質層に潤いを届けることが当たり前のようになっていますよね。
皮膚が乾燥すると、角質層の中にある水分が奪われてしまいます。
そうなると、角質層を作っていた肌バリアの形が崩れてしまい、もろくなるのです。
角質層の中にはおなじみ「セラミド」があるのですが、乾燥すると蒸発してしまいます。
乾燥する原因の一つとして、洗浄力が強いシャンプーで頭皮を洗うことがあります。
汚れ落ちは良いのですが、頭皮を保湿する皮脂まで洗い流されてしまうので、乾燥してしまうのです。
普段から、乾燥したオフィスなどにいる方も、要注意。
直接、外部からの刺激が肌バリアを傷めることもあります。
代表的なのは、ヘアカラー。自宅で簡単に白髪染めができるので便利ですが、染料にかぶれてしまうケースも。
接触性皮膚炎とも言います。
かゆみ・赤み・腫れ・ブツブツなどの症状が起きます。
ただ、ダメージが強いとその刺激がきっかけで、肌バリアの抵抗力が衰えてしまうことも。
ちょっとしたきっかけで、頭皮が荒れやすくなる引き金を作ることにもなります。
あとは、シャンプーにも注意を。
市販シャンプーは特に、頭皮の刺激になる物質がたくさん含まれています。
くわしくはケアの部分でお話ししますが、化学物質・人工的な物質は頭皮に残りダメージとして蓄積されるのです。
すすぎをしっかりすることも大事ですが、余計な成分が含まれていないものを選ぶこと。
じわじわと長い年月をかけて、頭皮に刺激となり「肌バリア」をむしばんでいくのです。
〜ここまでのまとめ〜
●頭皮が荒れてしまう、大元の原因は「肌バリアが弱い」こと。
●肌バリアが弱くなる原因は4つ。
1.加齢による衰え。
2.ストレスによる免疫力の低下。
3.乾燥して肌バリアが崩れる。
4.ヘアカラー・シャンプーなどによる、直接の刺激。
肌荒れを改善するためのケア
「じゃあどうやって、肌荒れを改善していけば良いのだろう」。
基本は、「肌バリア」の働きを強くすることが大事です。そのためにはいくつか方法があります。
皮膚科でケアするのは、あくまで"対処療法"です。
つまり、その場しのぎのケアということ。
皮膚科では
・かゆみを抑えるステロイド薬
・頭皮の保湿用ローション
このいずれかの処方がメインになります。
がまんできない「かゆみ」や「湿疹」などがある場合は、ステロイドで抑えることが大事ですが。
根本から、肌バリアを強くすることはできません。
保湿ローションで潤すことも大事ですが、あえて皮膚科に行かずとも自宅ケアでできる範囲。
もちろん、保湿するモノは慎重に選ぶ必要はありますが。
荒れた頭皮には、今まで以上に"やさしくいたわり"ながらケアすることが大事です。
指の腹を使って、髪をもみこむように、マッサージするように洗う。
間違っても、爪をたてないこと。頭皮がむける原因になります。
すすぎは入念に、しつこいくらいで良いです。シャンプーの刺激物が頭皮に残る可能性があるからです。
リンスやコンディショナーは、地肌につけないこと。これは当然。
一番大事なのはシャンプーです。
実は、普段使っているシャンプーが原因で、頭皮ダメージが蓄積されている可能性があります。
市販のシャンプーを使っている方は、特に注意が必要です。
原料代が安い、表面上の使い勝手が良いことから、頭皮に悪いものがたくさん使われています。
こうした人工的なものは、シャンプーで洗い流しても少しずつ頭皮に蓄積すると言われています。
人工的なものが頭皮にたまり、ダメージを与えて「肌バリア」を破壊していくのです。
いくら保湿をしても、肝心の肌バリア自体が崩れていると意味がありません。
だからこそ、低刺激のシャンプーを普段から使っていく必要があります。