パラベン入りの化粧品・シャンプーは危険?お肌にはどんな影響があるの?
パラベンはお肌に悪いから使ったらダメ?それとも使っても問題ない?
スキンケアやシャンプーに含まれる添加物で、もっとも有名なものが「パラベン」かもしれません。
パラベンの有害性についての記事を目にして、「本当に大丈夫なの?」と不安になっている方もいるかもしれませんが、正しい知識を身に着けて判断できるようにしたいものです。
パラベンとは、どういうもので、どんな危険性があるのか。また、本当に避けるべき成分なのかについて、お話したいと思います!
〜目次〜
1.パラベンは、どんな添加物?
パラベンとは、防腐剤の1種。主に化粧品に使われている添加物です。(正式名称:パラオキシ安息香酸エステル類)
最近ではパラベンが使用されていない化粧品も売られています。
パラベンには正式名称があり、「パラオキシ安息香酸エステル」という長い名前がついているのです。
実は、化粧品だけかと思われがちですが、食品にも使用されている場合があります。
なぜパラベンを入れているのかというと、抗菌力があり、微生物の繁殖を抑えてくれる効果と、安全性の高さから使用されているのです。
非常にポピュラーな成分と言っていいでしょう。
フェノキシエタノールとパラベンの違い
実は、パラベンと並ぶ防腐剤としてフェノキシエタノールの文字も目にするようになりました。
フェノキシエタノールも防腐剤で、パラベンでは効果が出にくい微生物にも有効であったりしますが、抗菌力は低めという欠点が。
しかし、アレルギーのリスクは少ないとの報告もありますので、どちらの防腐剤も一長一短があるのです。
2.どのような化粧品・シャンプーに使われている?
パラベンは主に基礎化粧品などに含有されています。成分表示欄を見てもらえばわかるようになっています。
我が家の場合は化粧品の多くにパラベンの記載がありました。
フェノキシエタノールが記載されているオールインワンジェルもありました。実はパラベンにはいろんな種類があり、それぞれ刺激性の強さにも違いがあります。
パラベンの種類
ベンジル パラベン
エチル パラベン→比較的、低刺激
ブチル パラベン
メチル パラベン→比較的、低刺激
プロピル パラベン→刺激が強い
などというパラベンが5種類あります。なんだかややこしいですよね・・
1種類だけでなく、2種類以上を使っているケースも多いのでパッケージの成分表示はよくチェックしましょう。
化粧品でよく使われているのは「メチルパラベン」と「エチルパラベン」の2種類です。
3.この添加物の副作用・危険性
実はこのパラベン。人によってはアレルギー症状を引き起こしてしまうことがあるのです。
“パラベンパラドックス”という呼び名が存在するのです。普通の健康な人の肌(皮膚)につかっても問題はないのですが、荒れた皮膚に使うと症状が悪化する恐れがあります。
一般的には、問題が起こることはそうないのですが、一部の方で皮膚のコンディションの低下している方には問題が起こってしまう危険も。
症状としては肌荒れや、小さな傷口に使った際にアレルギー反応が出てしまうということがあります。頭皮がデリケートな人や、炎症を起こして湿疹が出ている方は避けた方がよい成分です。
もし、普段使っている化粧品で突然アレルギー症状がでることがあったら、すぐに皮膚科を受診することをおすすめします。
パラベンには発がん性がある?
パラベンについて調べていくと「発がん性がある」という情報を目にした方もいるかもしれません。
一部の研究結果によると、パラベンが乳がんを引き起こす原因になっているのでは?という説がありますが、はっきりとした結果が出ているわけではありません。あくまで憶測です。
そもそも、パラベンはシャンプーや化粧品で皮膚に触れるもので、直接口の中に入れるものではありません。
経費毒といい、微量が皮膚から浸透して、それが蓄積する・・という説もありますが、医学的根拠は今のところないのです。
ガンの可能性については、必要以上に神経質になる必要はないと思われます。
4.パラベンが入ったシャンプーは危険?
「パラベンの使用されているもの=危険」というわけでは決してありません。
科学の進歩、そしてアレルギー症状への改善のため、各メーカーが含有量をきちんと研究して配合しているからです。
過敏に反応する必要は決してないとおもいます。しかしながら、上記のように肌トラブルに見舞われてしまった場合には、自己判断せず、お近くの皮膚科に相談してみるのが一番です。
間違った知識ですべて排除するのではなく、正しい知識で上手な付き合い方ができれば一番ですよね。
5.パラベンフリーのものにするメリット、デメリット
パラベンの配合されているものでトラブルのある方には、パラベンフリーの商品というのも存在します。
皮膚トラブルの多い方などには有効でしょう。気持ちの面でパラベンを気にされている方にも、パラベンフリーの商品はおすすめです。
しかし、メリットだけでなくデメリットも頭に入れておかなければなりません。パラベンフリーとはいえ、"別な防腐剤"が入っているということは成分表示でチェックする必要があります。
いくらパラベンがなくても、他の防腐成分が刺激物だった・・ということはありうるからです。
防腐効果のある植物エキスを使った「天然由来」の化粧品であれば安全ですが、そもそも植物が肌に合わない人もいます。
また、化粧品の消費期限は未開封で3年という風に定められていますが、特にパラベンフリー商品の開封後は速やかに使用することが望ましいでしょう。
パラベンフリーなら肌に優しくて安心かとお思いの方もいるかもしれませんが、ほかの成分の防腐剤が使用されている可能性もあるということは知識として頭に入れておかなくてはなりません。
肌トラブルで悩まされがちの方は、成分表示欄をさりげなくチェックすることをおすすめします。
自分のお肌との相性の良いものに出会えることが何よりですね。